砂の微笑【ネタバレ】ブス男と美人の壮絶な関係性際立つサスペンス!

砂の微笑

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漫画「砂の微笑」は生贄を描いた長崎さゆり先生の作品。1話~4話の展開で完結を迎える短編サスペンス漫画。

主な登場人物は3人。
魔性の女である詩織。夫である悟。そして悟の母である丸山だ。

物語が進むに連れて不穏を怯えていく内容。長崎さゆり先生の漫画ファンはもちろん、衝撃サスペンスが好きな人にお勧めできる作品です!

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砂の微笑【ネタバレ】

砂の微笑

1話ネタバレ

詩織は幼いながらに人間の好き嫌いがはっきりとしていた。そして嫌いな人間、煩い人間はいなくなればいい…そんな風に考える子供であった。

場面転換。
とある小学校の丸山先生。

息子が結婚するので職員一同から細やかなお祝いを頂く。表情からわかるほど、丸山先生は息子の結婚を嬉しがっていた。

そんな丸山先生の息子・悟の背景が明かされていく。彼は女性なら誰もが引いてしまう程の面相だったのだ。母親ながらによく結婚してくれる相手が居てくれたものだ…そんな風に思う程であった。

そして悟の結婚相手。
それは詩織であった。誰もが羨む美貌の持ち主であった詩織。丸山先生の息子が美人でおしとやかな女性と結婚して鼻が高かった。

丸山先生は3年後に定年。
息子も結婚して老後はゆっくりと生活が出来ると思っていた。

しかし、息子の結婚から1年。
丸山先生は思い描いていた暮らしと違う事に苛立ちを覚えていた。気を遣って二人に尽くしている丸山先生だったが、息子も嫁の詩織も今ひとつ思ったような反応を示さなかったのだ。

同時に詩織に対して腹正しさと得体の知れない何かを感じ取っていく丸山先生。次第に彼女が不気味になっていき、彼女が見せる笑顔が好きになれない丸山先生。

そんな息子夫婦との関係を同僚の職員達に愚痴っていく丸山先生であった。

2話ネタバレ

息子夫婦の話を同僚職員に伝えていく丸山先生。話を来ていると違和感だらけ。一人の先生が息子さんは詩織にいいように騙されているのでは…と指摘していく。

二人が出会った場所も知らなかった丸山先生。周りの先生達も懸念材料を伝えていくので不安が大きくなっていく。丸山先生も一度冷静になって詩織の素性について考える。

やはり結婚に目が眩んでしまって詩織の背景などまったく知らなかったのだ。同僚から抜き打ちで家に行ってみなさいと背中を押されていく丸山先生。

そして悟と詩織が住む住居に伺う丸山先生。そこには昼間から部屋の模様替えを楽しんでいる悟がいた。

詩織の姿がどこにも見当たらなかったので尋ねるとエステに行っていると伝えられる丸山先生。自由な生活をしている詩織に苛立ちが隠せない丸山。

しかし、息子の悟はまったく問題にしていなかった。もうしろ、抜き打ちで家に来た事を迷惑ぐらいに伝えていく。あまりに悟が詩織、詩織となっているので意を決して二人の出会いの場を尋ねる丸山。

上手くはぐらかされてしまう。
さらに心配していた事を尋ねる丸山。詩織との出会いは如何わしい場所ではないのかと尋ねる。この質問にはさすがに怒りを見せていく悟。

『僕と詩織を侮辱してるのか?』

悟は暗に母親が言いたい事をわかっていた。

『僕にあんな女性が近づくはずがない…そう母さんは言いたいんだろ』

悟は詩織は今まで見てきたどんな女性とも違うと答えていく。詩織しか見えていない悟に危機感を覚えていく丸山先生。全て彼女の計算だと諭そうとしていく。

しかし、悟から心の奥底に眠る核心を突かれていく丸山先生。同時に息子から冷たい視線と言葉を受け取る形へ。

『僕の幸せを邪魔するならたとえ母さんでも…許さないよ僕は…』

心配が拭えない丸山先生。
彼女は詩織の素性を調べる為に興信所に調査を依頼していく。そして興信所の調査結果で詩織にまつわる不可解な事故の数々を知っていく。

さらに彼女の昔の名字を知って自分が過去に勤めていた学校のクラスメイトの女子生徒である事に気付いていく。

卒業アルバムを出して小学校時代の詩織を調べる。彼女は自宅マンションから落ちて死んだ少女の一番の仲良しであった事を思い出す。小学校時代の詩織を思い出していく丸山先生。

当時から少し芝居じみていて異和感を覚えていたのだ。そんな事を思い出しながら興信所の調査表を眺めていく丸山先生。

偶然とは言え、彼女の周りでは多くの人が亡くなっていた。

そして詩織の義理両親は病死だと聞いていた丸山先生。実は義父が転落事故。義母は自殺をしていた。この事実に衝撃を受けていく。

3話ネタバレ

詩織に関わる人間で自然死が一人もいない事を察知した丸山先生。偶然で片付けるには、あまりにも多くの人が死に過ぎていた。

彼女の目当ては保険金であると断定していく。

翌日、すぐに知り得た事実を息子の悟に伝えていく。調査書を見せて悟が知らないであろう情報を投げかけていく。

養子だったこと。
義理両親の死因で嘘をついていたこと。
義理の父親と姦通していたこと。

数々の事故の調査内容を語っていき、結論を出していく母の丸山先生。

詩織の目的は保険金であり、いずれ悟も自分も殺されてしまうと嘆く丸山。別れる事を促していく。

『知ってたよ』

母親が興信所で調べた事故や人間関係は全て知っていたと明かす悟。そして詩織を擁護していく。彼女はただ愛されたい。今も昔も只、それだけであると語る。

一連の事故は詩織のせいではないときっぱりと母親に伝えていく悟。腰を据えて話し合おうと語る悟。不穏に立ち上がり、まずはお茶を入れ替えてくると伝えていく。

一方、エステで悠々自適な時間を過ごしていた詩織。彼女は悟から連絡を受け取っていた。ちなみに詩織が悟を呼ぶ時は「お兄ちゃん」と呼んでいた。

お兄ちゃんなる人物の関係に興味津々のエステティシャン。詩織は彼女に出会いから語っていく。詩織と悟が出会ったのはかなり昔であった。詩織が8歳の時に悟と知り合っていたのだ。

知り合った状況から今日に至るまでが明かされていく。

小学生の時、一番仲良しだった同級生を階段から突き落としていた詩織。その現場に現れたのが悟であった。彼は詩織に友達を放置して帰れば良いと告げていく。

もしもの時は自分が責任を被ると伝えていくのだ。

その日から悟と詩織の交流が始まっていく。そして、詩織の周りの多くの人が死ぬ理由が明かされていく。それは全て悟が殺していたのだ。

詩織が邪魔になった人間は悟が殺す。二人の間には奇妙な関係が生まれていた。当時、高校生であった悟は小学生の詩織に惚れて恋をしていたのだ。

詩織は醜い姿の悟を疎ましい目で見ることなく笑顔で彼を受け容れていた。そんな彼女の笑顔を守る為ならなんだってする。それが悟の生き甲斐になっていたのだ。

4話ネタバレ

詩織の悟に対する気持ちが明かされていく。悟だけは何があっても自分を崇めるように見つめてくれて、心をうっとりさせてくれる存在であった。

二人の住居へ詩織が帰ってくる。
エステ、美容院も行って嬉々とした気分であった。悟は詩織の為に料理を用意していた。

気付く詩織。
喪服がかけてあったのだ。淡々と語る悟。母が自宅の階段から転落して死んだと明かす。葬儀に関する煩わしい事は一切自分がやると伝える悟。

それを聞いて笑顔で承諾する詩織。

彼女の心の中で義母は押し付けがましてく鬱陶しいから嫌いだったの…といった胸の内が明かされていく。

母の葬儀。
丸山先生の同僚職員達は噂の詩織を見て違和感を覚えていく。まったく悲しそうに見えなかったのだ。逆に微笑んでいるようにすら見えた。

そして丸山と親しかった3人の同僚。
彼女の死は少し不審点があると語っていく。以前から嫁の詩織の件で相談を受けていた3人。彼女達の中でくすぶっていたものが吐き出される。そして保険会社に投書する事を決意。

さらに警察にも行って詩織に関する不審な点も全部相談する事へ。

場面転換。
呆けながら料理していると油が詩織に飛んでしまっていた悟。少し怒る詩織。

油のついた場所に軟膏を塗りながら詩織に伝える。夏休みに予定していたヨーロッパ旅行に行けない可能性があると。訳は下りるはずの母の保険金が未だにおりていなかった。

詩織は保険会社に問い合わせるように促す。

既に連絡をして理由を聞いていた悟。訳は調査に手間取っていると伝えられていた。詩織は何も感じていなかったが悟は不穏な影が近づいている事を感じていた。

そんな時、悟と詩織の住居外には警察の車が陣取っていく。インターホンを鳴らしていく警察。

一方、部屋では笑顔でワインを嗜む詩織。

『だってお兄ちゃんは私の下僕だもの』

ここで漫画「砂の微笑」は終了である。

砂の微笑【感想】

砂の微笑

最初から最後まで魔性の女と下僕男の関係が変わる事もなく、詩織の裏にある悍ましさが溢れ出ていく内容であった。

そして詩織も悟も依存し合って生きているようにも感じた。まさに運命の二人だが、出会ってはいけなかった二人のように…。

長崎さゆり先生の得意とする不穏なサスペンス色満載の漫画。興味が出た人は是非、チェックしてみてくださいね!

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