漫画「コドモのクニより」は秋山直人先生が描く作品。待望の第1巻は1話~3話までが収録されています。
突然の天変地異によって世界は激変。
オトナは化け物へ。コドモ達がだけが変化しない世界が出来上がっていく。化け物化したオトナへ抗うコドモ達。
オトナを元に戻す方法はあるのか…。
そして武装化していくコドモ。またある年齢を境にコドモはオトナと同じ化け物に変化する事もわかっていきます。
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コドモのクニより【登場人物】
メインキャラクターとなる人物は二人。
- 荒川はじめ
- 伊沢サエコ
中学3年生のはじめとサエコである。
その他、第1巻では早乙女、ナオト、ミキなどキーマンとなるキャラクターも登場してくる。
コドモのクニより【1巻ネタバレ】
1話ネタバレ
舞台は20××年。
主人公であるはじめは高校の進路希望に悩んでいた。はじめの前の席であるサエコははじめに進路をどこにかしたのか尋ねていく。
はぐらかしつつ、距離の近いサエコに頬を赤くするはじめ。その後、担任に呼び出されていく。
成績優秀なはじめであったが彼は家庭の事情で進学ではなく就職といった道を選んでいた。はじめの家は母子家庭。経済的に進学は厳しい状況であった。
担任の教師はそれでも奨学金等を利用して進学を進める。しかし、そんな大事な話をしている最中にあくびをするなど心底、生徒の進学がどうでも良い事を痛感させられていく。
自宅に帰ると久しく母の手料理が待っていた。病気がちな母親。母を守る為に就職を決心していくはじめ。その時、学校から自宅に電話がかかってくる応対する母親。
ここで初めて母親ははじめが就職の道を選んでいる事を知る。母親の対応を見て幻滅していくはじめ。心にもない事を母に口走って家を飛び出してしまう。
『僕は最低だ…なんであんな思ってもない事を…もうオトナにもコドモにもなりたくないな…』
宛もなく街を歩いていると公園でサエコの姿を発見するはじめ。
二人でブランコに乗りながら進路の話を語っていく。サエコは母親の為に就職の道を選んだはじめを「かっこいい」と伝えていく。
サエコの言葉が心を抉って涙を流すはじめ。
同時にサエコははじめが昔、伝えてくれた言葉を放っていく。
『私が慰めたあと、いつもはじめが強がりで言ってたこと…今度は僕が守る番だ…』
その言葉に触発されたはじめ。
今からサエコに告白しそうな雰囲気を醸し出していく。『僕は…伊沢を…』その後を続けようとするといきなり天変地異が起こる。
地震のように揺れた後、空を眺めると「0」「1」の数字が空に覆い尽くされていく。
一人の母親が電柱の下敷きになっている娘を助けて欲しいと叫んでいた。はじめとサエコは協力して少女を助けていく。その後、自分の母親が気になったはじめ。急いで母親のもとへ。追いかけていくサエコ。
助けた少女の母親に変化が見られていく。
自宅に戻ると母親の姿を確認して安堵するはじめ。しかし、様子のおかしさに気付いていく。身を乗り出してきた母親の姿を見て驚愕する。
顔から下が化け物の姿になっていたのだ。
理性もないような状態。はじめは殺されそうになっていくので必死に抵抗。母親をバットで殴打していく。その後、サエコと共に自宅から逃げ延びる二人。
取り敢えず避難の為に学校へ向かう事を決める二人。そして、はじめとサエコの前に助けた少女が姿を現していく。
『オトナが…オトナがみんな…』
少女の首が握りつぶされていく。そこには母親と同じ姿になっているオトナの姿があった。
2話ネタバレ
化け物に追われる事になるはじめとサエコの二人。逃げていく中でクラスメイトである山形と遭遇する。しかし、彼は看板の下敷きになっており、一人では身動きが出来ない状態。
はじめ達に助けを求めていく。
山形の救出をしていると背後からはじめの化け物化した母親が追いかけてくる。
『山形を…山形を…助けて』
母親に声をあげるはじめ。すると看板を持ち上げる母親。理性が残っているのかと思わせておいて、はじめ母は看板を再び押し倒して山形を踏み潰していく。
呆然とするはじめ。
彼の表情を見て過去を思い出すサエコ。すぐに手を引っ張り、はじめと共に学校へ辿り着く事へ。
しかし、学校にも化け物が多数。
すると非常口が開いて一人の生徒が中に入るよう、誘導してくれる。彼の名は早乙女ミツル。名門中学校で生徒会長をしている男子であった。
自己紹介をする二人。
そして学校内を案内してもらう。すると生き残った者達で化け物が校内に入ってこないようにバリケードをして入り口を固めていた。
サエコは早乙女にいつ救助が来るのか問う。
救助が来ないどころか…この世界の現実を告げていく事になる早乙女。
『今、生き残っているのは…俺達コドモだけだろう』
そんな中、山形を救出しようとした時の事を思い出して後悔するはじめ。一人の生徒が窓に注視する…化け物の手がガラスを突き破って襲ってくる。
化け物化したはじめの母であった。
校舎の2階だがよじ登って教室内へ侵入してくる化け物はじめの母。複数の生徒が殺されていく。そしてサエコが母親に捉えられてしまう。
助けようとするはじめに対して早乙女がはじめを制止。
『選択肢は2つだけだ…一緒に死ぬか…見捨てるか…それしかないんだよ!』
サエコの姿が先程の山形とシンクロ。はじめはサエコを救出する道を選んでいく。逆にはじめもあっさりと捉えられて食される寸前。
泣き顔のサエコを見て力が漲るはじめは蛍光灯を武器にして母へ反撃。
『約束したんだ…僕が…僕がサエコを守る番だって…』
母親の動きを見て心当たりを感じたはじめ。一か八かの賭けに出る。自分を囮にして早乙女やサエコに避難を求めるはじめ。
早乙女はすぐにはじめの作戦を察知する。囮になってバリケードで化け物を封じる事だと解釈した早乙女。彼の合図を待っていく。
はじめが母親の攻撃を回避。バリケード側に逃げてきた事を合図にバリケードを前進させて、はじめ母を閉じ込めようとしていく。
わずかな隙間から手を伸ばして再びサエコを捉える母。
『母さん…さようなら母さん…』
サエコを捉える母の腕を攻撃。そしてバリケードを完璧に封鎖していく。泣き崩れるはじめにサエコは母を元に戻す方法を一緒に探そうと彼を元気づけていく。
一方、この状況を生き残り、対抗する事を考える早乙女。学校を要塞化してコドモの武装化を始める宣言をしていく。
『オトナ達を殲滅する』
3話ネタバレ
オトナが化け物化する事件が起きてから5日間が経過。学校にはオトナの化け物が押し寄せていた。
はじめは未だに気持ちの整理がつかず、母親を閉じ込めているバリケードの前に居座っていた。
そんな中、真下から化け物が押し寄せてくる事態へ。はじめが周りのコドモ達を守ろうと先頭に出て行く中、突然、化け物に向けて爆弾が投げられていく。
『ここは俺達が引き受ける…俺達…オトナ殲滅舞台がな』
早乙女を筆頭にした武力部隊が形成されていた。彼らは学校にある、あらゆる物資を利用して武器を作成。化け物達に対抗する手段を模索していた。
グレネード、火炎放射器で化け物1体を退治する事に成功したオトナ殲滅部隊。化け物は水分がないと再生できない事を明らかにしていく。
そして、また一人化け物が現れる。
その化け物はオトナ殲滅部隊に属するナオトの父親であった。早乙女から自らの手で父を葬るように指示されるナオト。
必死で止めようとするはじめであったが…ナオトは自らの手で父親を排除していく。
その夜、屋上では勝利を祝した乾杯が繰り広げられていく。そこで早乙女は次の一手として外に出て物資を集める事を計画していく。
そんな様子を遠くで見遣るはじめとサエコ。二人に近付く間宮ミキといった同級生。はじめ達と同じ学校の同じ学年であった。
そんなミキは意味深な言葉をサエコに伝えていく。
『あなたからは私と同じ匂いがするわね』
表情が一変するサエコ。水を取ってくるといってはじめから離れていく。はじめは自らの手で父親を殺したナオトを発見して声をかけていく。
慰めるはじめ。
その様子を遠目で見ていた早乙女。彼ははじめとサエコを呼び出してある教室へ連れていく事へ。
そこには磔にされているはじめの母親がいた。
『なかなかしぶとい奴でね…まぁ…おかげでいい実験ができたけどな』
同時に早乙女ははじめ達に認識が甘いと怒声を浴びせていく。犠牲も払わずに生きていけないと伝える早乙女。
そんな彼を他所にはじめは自分の制服を包帯代わりにして母親の傷を治療していく。その行為に大笑いをする早乙女。
そんな早乙女を軽蔑して平手打ちするサエコ。そのまま消毒液を取りに一旦離れていく。早乙女は部下に呼ばれて遠征の準備へ。
サエコが保健室に近付くとミキと一人の男が丁度出てくる。入れ違いで保健室に入ると床に落ちていた資料を見て驚くサエコ。
一方、はじめは磔の母親に涙を流していく。はじめの涙に触れた母親。脳内で「0」「1」の数字の羅列が動き出していく。
はじめは屋上へ行くとナオトが現れる。はじめに気持ちを吐露していくナオト。明日がナオトの誕生日だったので一緒に祝おうと言葉をかけていくはじめ。
場面はサエコ。
学校にいるコドモ達の名簿を見て気づく。そこには15歳以上が一人もいなかった。ひとつの仮説に辿り着くサエコ。
そしてナオトが14歳であり、明日が誕生日であった事を思い出す。時計を見ると同時にサエコは急いではじめとナオトがいる屋上へ。
日付が変わり、ナオトが15歳になったと同時に彼が化け物化していく事態へ。ここで第1巻は終了。
コドモのクニより【1巻の感想】
中々、ストーリーもしっかりとした骨太なパニック系ダークファンタジーサバイバルサスペンスである。
14歳以下のコドモ達だけの世界。
15歳以上は化け物へ。
空に浮かび上がった「0」「1」の数字は何者かが世界をプログラミングしたのか…。もし、そうだとしたらこの漫画の世界はゲームの世界…!?
まだまだ謎多き漫画ですが、画力も迫力があって骨太なストーリーもあって今後も期待できる作品。興味が出た人は是非、チェックしてみてくださいね!
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