漫画「奈落のふたり」は五郎丸えみ先生が描く作品。サイコラブストーリーになっており、主人公であるサイコ女・佐倉凛（さくらりん）がいい感じで引っ掻き回してくれる内容に仕上がっている。
ざっくりとあらすじを説明するとクラスのいじめられっ子であった佐倉。彼は隣の席の男子・小峰悠哉（こみねゆうや）の周りに合わせる為に放った「死ね」の一言を受けて本当に教室から飛び降りて死のうとする。
この件をきっかけに小峰の学園生活は滅茶苦茶に翻弄されていく。
サイコ女である佐倉が一体何を考えているのか予測不能。次に何が巻き起こるかも予期できないスリルたっぷりのラブストーリーが繰り広げられていきます。
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奈落のふたり【1巻】ネタバレ
1話ネタバレ
教室の窓枠に乗ると佐倉は飛び降りていく。
事件後、校長室に呼ばれたのは小峰悠哉であった。佐倉は供述で小峰にで死ねと言われて飛び降りたと明かしていた。自分が呼び出される事に不服の小峰。佐倉が飛び降りる以前の出来事が明かされる。
佐倉は林率いるいじめっ子グループからイジメを受けていた。
林は佐倉の隣の席である小峰に同調を求めていく。空気を呼んで相槌打って合わせる小峰。
「あ～さっさと死ねよ」
心にはないが取り敢えず林達に合わせる。それを聞いて佐倉は飛び降りていくのだ。そして放課後。佐倉は小峰と二人で話がしたいと呼び出していた。
「遺書を書いたの」
遺書の内容は小峰に死ねと言われたから死にます。である。これがSNSで拡散されれば小峰悠哉は人殺しのレッテルが張られる。そう伝える佐倉。
いじめの主犯でもないのに何故、自分がイジメている事になるのか不思議でならない小峰。さらに佐倉はイジメていた林、伊藤といった生徒などまったく知らないと語りだす。
小峰に言われたから死ぬ…といったスタンスは絶対に崩さない佐倉。
本気の彼女を見てイジメの主犯として、でっちあげの情報が拡散されたら人生詰む…そう思った小峰。それだけは避けたい小峰。彼女に対して「何でもするから」と許しを乞う発言。
そんな小峰に対して佐倉は求めていく。
「小峰君…私の彼氏になって」
2話ネタバレ
「じゃあ付き合ってよ、死ぬまでの間のカレカノごっこ」
しかし、小峰には彼女がいた。横井薫といった同じクラスの女子生徒。翌日、学校へ登校すると小峰を取り巻く空気が一変していた。
いじめグループの林達はイジメの先導をしていたのは小峰にしようと企んでいたのだ。そんな企みを薫から聞く小峰。しかし、それは意味がないと伝えていく。
昨日、佐倉と会って伝えられた事を明かす。
「悠哉、佐倉凛に何かした？」
執着される理由は無駄に優しくして勘違いさせたのではないかと考える薫。そして小峰といれば自分も標的にされると感じた薫。小峰と交際を別れる事へ。
クラスで自分の立ち位置を認識する小峰。彼は自分を丁度よいスケープゴート（生贄）だと感じていく。
佐倉が落ちてから2週間後。
怪我も治ってきた彼女が登校してくる。佐倉の言う通りに行動する事になる小峰。彼に対する周りの印象もだいぶ冷たくなっていく。
「手…繋ぎたいな…」
様々な葛藤の中、自分の将来を守る為に佐倉の言う通りにする小峰。彼は佐倉の手を握っていく。同時に心の中で思う。
「終わった…俺の高校生活」
3話ネタバレ
小峰は母子家庭。
母親に楽させるために彼は人生で躓く訳にはいかなかった。なんとか佐倉から逃れる術を模索していく。
小峰が反抗しようとすれば、死をチラつかせる佐倉。
帰り道、歩道橋の上で尋ねる。
「ほんとは死ぬ気なんかねーんじゃねーの？」
次の瞬間である。
歩道橋の上からダイブしようとする佐倉。間一髪で食い止める小峰であったが彼女の存在に恐怖を感じていく。
翌日、小峰は自分の陰口を耳にしていく。同時に佐倉から図書室での仕事を手伝って欲しいと頼まれ、ついていく。
二人きりの図書室でマウントを取り返そうと気合を入れる小峰。しかし、まったくマウントを渡す素振りを見せない佐倉であった。逆に煽られる小峰。
壁ドンならぬ、棚ドンをして無理やり、佐倉の唇を奪っていく。
「嫌がんのかよ…煽ったくせに…」
涙を浮かべ恍惚な表情の佐倉を見てゾクッと身震いする小峰。彼女の頭部を掴んで再び強引にキスを迫っていく。
4話ネタバレ
佐倉が学校へ戻ってきて2週間。
小峰と佐倉だけの空間が出来上がっていた。周りも以前ほど二人の観察をする事に飽きていた。
図書室でキスを皮切りに少し二人の関係に変化が訪れていた。小峰は普通に手を繋ぎ、キスもしていく。
一方、佐倉と目が合う薫。一瞬であったがこちらを見て鼻で笑う佐倉の表情を捉えていく。
その後、二人は喫茶店デート。
しかし、何をしてもあまり嬉しそうにしない佐倉を見て、彼女がわからなくなっていく小峰。
駅のホームにて突然、キスがしたいと言い出す佐倉。誰もいなかったので、しょうがなくキス。しかし、タイミング良く駅ホームには薫が辿り着いていた。
二人のキス現場を見て立ち尽くす薫。不敵な笑みを浮かべる佐倉であった。
5話ネタバレ
電車に乗って帰宅していく佐倉。
見送りが終わると薫が声をかけてくる。
「気持ち悪い」
小峰の行動を蔑む薫。誰に対しても優しい小峰に怒りを露わにしつつ、自分にも同じことをして欲しいと伝える。
薫の発言に逆に引く小峰。
それもそのはず、別れ話を切り出したのは薫からであった。小峰にすれば何を今更といった具合である。薫を突き放す小峰。腕を強く掴まれて驚き、腕を振り払う。
その勢いで体が後ろに倒れてしまう薫。
線路へ落ちてしまう事態。周囲の助けもあって薫は助かるが、一部始終を見ていた生徒達からは小峰が薫を突き飛ばすように見えていた。最低男してのレッテルが張られていく小峰。
翌日から小峰を取り巻く環境はさらに厳しさを増していく。女の敵と称されて冷たい視線を浴びていく。
図書室にて佐倉に慰めてもらう。しかし、彼女に裏の意図があるのではないかと勘ぐる小峰。
「いつまで恋愛ごっこするつもりだ？」
佐倉は慰めたいといって小峰の手を自分の胸に持っていく。
6話ネタバレ
誘ってくる佐倉に乗っかる小峰。
ディープキスをして手を弄っていく。しかし、司書の先生が来てしまい中断。
同時に小峰は覚悟を決める。
とことん佐倉に付き合って、彼女の本性を暴いてやると…。場所を変えようと提案する小峰。
「…じゃあうちに来る？」
佐倉の自宅へ。
そこは想像を超える豪邸であった。部屋に向かう途中で母親の遺影を発見する。
部屋に着くと母親について尋ねる。中学2年生の時に事故で亡くなってしまったと伝える。同時に佐倉は小峰に父親がいない事を知っていた。そんな人の事情を探る話は止めにして制服のリボンを外すように指示する佐倉。
「こいつの俺への執着の正体はいったい何だ？」
7話ネタバレ
制服を脱がしてベッドへ。まだ癒えていない怪我の痕を確認する。
手を止める小峰。
好きでもない奴とできるのかと尋ねる。真顔で小峰の事が好きと伝える佐倉。
小峰は佐倉の傷跡をなぞって、舐めていく。少しずつ彼女を愛無していくと強気だった彼女から吐息が漏れていく。感じる彼女を顔を見てゾクゾクする小峰。
そのまま続けて二人は体の関係を持っていく。ちなみに佐倉は処女であった。そして小峰は気付く。
「この瞬間だけ俺たちは対等だ」
8話ネタバレ
寝てしまった小峰。
腹が減った事を伝えると豪華な料理がテーブルに並んでいく。家政婦に作らせたと語る佐倉。父親は一体何者なのか尋ねると経営者であった。
今は海外に出張中。兄もいるが地方の大学の寮で生活をしていた。
帰り際、また来て欲しいと伝えられる小峰。ベッド上の彼女を思い出して少し愛おしさを感じていく。去り際にキスして帰っていく小峰であった。
翌日の朝。
登校してきた佐倉を睨む薫。しかし、佐倉は目も合わせず無視。続いて小峰。彼も薫を無視。そして二人の関係に何か進展があった事を察知する薫。嫉妬にまみれていく。
9話ネタバレ
放課後。薫は二人を尾行していた。
コンビニに寄りつつ帰路につく二人。しかし、この日は小峰だけ先に帰して用事があると伝える佐倉。
二人が別れると尾行していた薫は佐倉の後を追いかけていく。
狭い路地に入ってわざと薫を誘導する佐倉。
そして彼女と接触。
「嬉しいな、小峰君じゃなくて私に用だったんだね」
佐倉は薫を連れてカラオケボックスへ。
薫は佐倉が小峰の周りをかき乱している事に怒りを露わにしていく。薫が怒る理由がわからないと告げる佐倉。
自分に執着してくる薫に笑いがこみ上げていく。逆に聞き返す佐倉。
「なんで横井さんは小峰君にホームに突き落とされた嘘をついたの？」
そして佐倉はカミングアウトする。
小峰の事は好きだし、家に呼んでやる事はやったと。
それを聞いて逆上して佐倉に飛びかかる薫。我を忘れて彼女の首を締めていく。途中で我に返る。一方で佐倉がこんな強気な性格をしていた事に驚き。
「あんたホントに佐倉凛…？」
佐倉は薫の腕を掴み、引き寄せる。そして唇を奪っていく。
「横井さん、私あなたと仲良くなりたい」
ここで1巻は終了である。
奈落のふたり【1巻】感想
佐倉のやり放題感が堪らない。そして、彼女にどんな思惑があって小峰に近づき、次は薫を誘惑しているのか…。個人的に母親の死が関係しているのかと思ってしまった。
この先もまったく展開は読めないのでが尖ったストーリー展開をして欲しい。1巻でかなり心を鷲掴みにされたイチ推しの作品。
この恋愛の先にあるは幸福か、不幸か…。注目のエロチック・サイコラブストーリーが誕生。興味が出た人は是非、チェックしてみてください。
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